アドベンチャーバイクで行くソロキャンプツーリング ~北海道編 第2弾~

2023年1月4日ツーリング

昨年に引き続き、今年も北海道にキャンプツーリングに行ってきました。
今年は本州の梅雨を逃れ、6月後半の2週間で道央と道東の大自然を満喫してきました。
また、アフリカツインを購入して初めての林道ツーリングを経験してきたので併せてレポートします。

行程

今回も北海道への上陸は新潟から小樽までの新日本海フェリーを利用しました。
6月ということで、繁忙期も外れていて低費用でありながらベストシーズンの北海道への上陸が出来ました。

昨年は道北、道央を中心に回ってきたので、今回は道東と道央をメインにして、計画は敢えて立てずに行き当たりばったりで走ってきました。前半はキャンプ場での宿泊でしたが後半は天候が悪くなるとの予報が出ていたので宿に宿泊となりました。

1日目 小樽港 ⇒ 日高沙流川キャンプ場

小樽港に早朝4:30にフェリー到着。

本日の宿泊地に向けて意気揚々と出発したのですが、札幌市街あたりを走行中に急にエンジンが吹けなくなる状況が発生。
次の瞬間エンジンが止まり電気系もすべて切れてしまい惰性で道端に停止しました。
イグニッションをON-OFFしてもまったく電気が来ていないようでした。
”マジかよ、ヤバいな”と思いつつ、きっと以前に一度経験したバッテリー関係の不具合だろうなと思いバイクを路地まで押して移動し、荷物の中の工具を取り出し処置を始めました。
以前のトラブルの際は近場をツーリング中に同様の現象が発生し、工具も無かったためバイク保険のレッカーサービスを利用しバイクを購入したショップに運んでもらい見てもらったところ、どうもバッテリーに後付けしているUSB充電ケーブルなどが悪さしていて通電不良を起こしているようでした。きっと今回もそだろうとバッテリーを外してチェック。自宅から新潟までは全く何ともなかったのに。
アフリカツインはこのあたりの整備性があまり良くない上に、自分の場合エンジンガードを取り付けているのでバッテリーを外すのにこのエンジンガードまで外さないといけない状態でえらく苦戦しましたが、何とかバッテリーを外して再組付けしたところちゃんとエンジン始動。"よかった~😓"とホッとしました。
一人だとトラブル時は何とも心細いものですね。
その後はまた再発しないかとビクビクもんで、特に北海道には何キロもある長ーい電灯もないようなトンネルが結構あって、その途中で発生したらハザードも点滅しないので追突されてはいおしまいということになりかねません。幸い今回のツーリング中に再発することはありませんでしたが、トンネル走行中にそれを想像したらマジで恐ろしかった。

午後にはキャンプ場に到着。
チェックイン時間までにはまだ時間あるので近くの町で昼食食べて、夕食の買い出しも済ませておきました。

2日目 日高沙流川キャンプ場 ⇒ 襟裳岬 ⇒ ナウマン公園キャンプ場

本日は襟裳岬を目指します。
キャンプ場から日高町まで南下し、海沿いを走ります。
襟裳岬に近づくと綺麗な景色が目に入ってきました。

襟裳岬に到着。

景色がすごく綺麗でした。
ただ、森進一の唄にもあるようにそれ以外は何もないところですね。
北海道からすれば最南端でもなく、微妙な位置づけだからですかね。でも訪れる価値は十分あると思います。

襟裳岬を後にして、本日の宿泊地であるナウマン公園キャンプ場へ。
ここのキャンプ場は無料のキャンプ場です。キャンプ場を選択する基準として、荷物が多いためにテントサイトへの乗り入れ可能なところを探すようにしていますが、ここはテントサイトへのバイク乗り入れはできませんが目の前が駐車場なので全く問題ありません。サイト内に綺麗な炊事場があり、トイレは少し歩きますが問題ないレベルです。無料ということでここをベース基地にして長期滞在している方も結構いるようです。
ここで知り合ってお話した関西からきている初老のおじさんも会社を定年後にワンボックスで北海道を周っていらっしゃるようで、ここのキャンプ場をベースに長期滞在されているようでした。
お風呂は近くの車で2分くらいのところに温泉があるようですが、バイクに乗っていくのも面倒なので今回は風呂なしで済ませました。

3日目 ナウマン公園キャンプ場 ⇒ 別海町ふれあいキャンプ場

本当は釧路近郊にある無料のつるいキャンプ場に行こうと考えていたのですが、新型コロナの影響で今年度は閉鎖との情報を入手し、急遽次の日に宿泊しようとしていた別海町のキャンプ場まで行くことにしました。
釧路湿原道路を経由しキャンプ場に到着。ここで連泊し、明日は根室半島をゆっくりツーリングしようという計画にしました。

お風呂はキャンプ場に隣接しているふるさと交流館(温泉宿泊施設)があり、ここで510円で入れました。

夕食はスーパーで買ってきた生ハムとバゲット、そして赤ワインです。
バゲットにオリーブオイルと塩コショウをつけて食べると、シンプルですがワインと合って意外と美味しいんですよね。かつ調理も不要で簡単だし。

4日目 根室半島近郊ツーリング(霧多布岬 ⇒ 納沙布岬)

今日はキャンプ場に連泊なのでテント撤去、設営も不要なため、気持ちも楽です。
遅めに起きて、デイツーリングの準備です。
キャンプツーリングでバイクに荷物類をパニアケース等でフル積載してると二人乗り相当の重さになるのであまり無茶はできませんが、今日は荷物はすべてテント内に置いて工具類と雨具だけリアシートに積んで出かけます。
そこで、観光地に向かうまでの経路に林道を組み入れてみました。
これまで車両重量が240㎏もあるリッタークラスビッグオフのアフリカツインなんかで林道を走るなんてあり得ないと考えていましたが、北海道のフラット林道で積載荷物もない状態なら何とか行けるんじゃないかと思いチャレンジしてみました。
ただそうはいっても一人ぼっちで携帯も圏外でつながらない、最悪は故障や転倒して走行不能にならないか、熊に出会わないかなど不安要素はいっぱいありますが、近いうちに海外をバイクでツーリングすることを実現させるための予行練習としてはダート走行は避けては通れない道なので思い切ってチャレンジすることにしました。

国道44号線から霧多布岬に抜ける糸魚沢林道の入り口です。入ってすぐに踏切がありそこから先がジャリダートが続き、30km弱のダート走行になります。

途中少し雨の後のためかるみや深ジャリもありフロントタイヤが流れることもありましたが、比較的走りやすいダートでした。
初めてのダートでかなり緊張しましたが壁を一つ越えられた気分でした。

霧多布岬に到着。
名前の通り本当に霧の中で視界は殆どありません。いつもこうなのかな?

納沙布岬までの途上で昼食です。
根室市の手前にある道の駅にあるレストランでエスカロップを食しました。

納沙布岬に到着し、本日のデイツーリングの目的地はすべて終了です。

5日目 別海町 ⇒ 知床峠 ⇒ 斜里町クリオネキャンプ場

この日は朝から雨模様です。
昨年も知床岬は時計回りで訪問しましたが、今回は反時計回りで走行です。
知床峠に入る手前で朝昼兼用の食事をとります。
羅臼漁港にある知床食堂でイクラ丼をいただきました。

この後知床峠に入りますが、天候がさらに悪化し、雨と強風でバイクが煽られてとても恐怖でした。
ひどいときはまっすぐ走っているつもりでも対応車線まで風で流されたりして観光どころではなく早く峠を切り抜けたい一心でした。斜里町についた時には肩がすごく凝ってました。

本日の寝床のクリオネキャンプ場です。

雨だったのでテントを張る気もせず、設置型テントに泊まることにしました。
1100円/泊なので、リーズナブルに宿泊出来ました。

翌日は雨も止み、天気も回復していました。

中はこんな感じ。

6日目 斜里町 ⇒ 上士幌航空公園キャンプ場

斜里町を早朝に出発し、日本一寒い街 陸別町から松山千春の故郷 足寄町を経由し、本日の宿泊地である上士幌にある航空公園キャンプ場を目指します。

昼前にはキャンプ場に到着し、テントを設営。
ここも車両乗り入れは不可ですが、駐車場に近い場所であれば問題なしです。
早い時間に到着したので、場所は選び放題だったので、駐車場に近い場所を確保できました。
因みにサイトへの入り口には荷物を運ぶためのリヤカーも用意してあります。

7日目 上士幌 ⇒ 十勝牧場 ⇒ 屈足湖 ⇒ パンケニコロベツ林道

上士幌を出発し、近くにある十勝牧場を目指します。
牧場の展望台までの途中で林間のフラットダートがとても綺麗でした。ここならオンロードバイクでも平気そうですね。

牧場の展望台に到着。

本日の宿泊は急遽くったり湖にある宿を手配しました。
この宿は昨年もお世話になった宿でリーズナブルなのに食事は豪華だったため好印象でした。あともう一つここの宿を手配した理由として、この宿のすぐ近くに超ロングダートがあるのを発見。
秘境トムラウシ温泉まで抜けられるフラット林道で50km相当のロングダートです。

この辺りには林道が多く存在しており、目を付けたのはパンケニコロベツ川沿いに通るパンケニコロベツ林道です。面白い名前だな~って思って地図を見ていると隣にはペンケニコロベツ川というのがありそこにもメンケニコロベツ林道というのが並行して通っていました。

先日の林道走行でアフリカツインでのダート走行に憑りつかれ、さらなる冒険を求めたくなっちゃいました。
今回はパンケニコロベツ林道にチャレンジ。
荷物を宿に預けて身軽な状態で林道へ突入。

先日走った林道と比べてものすごく鬱蒼としていて暗い感じです。
ここは2016年の大規模災害で道路が崩壊していたらしく、ネット情報では昨年時点でも未だ通行止めとのことでした。今回開通しているかどうか不明ですが、とにかく行けるところまで行ってみよう的に入っていきました。
携帯ももちろん圏外でいかにも熊が出そうなところです。自分のバイクのエンジン音以外何も聞こえないような場所でバイク停めても不安でエンジンは切れませんでした😅

途中で開けた場所に出たので、バイクを止めて写真を一枚。

途中ぬかるみや水たまりなどもありましたが、比較的走りやすいダートでした。
昔乗っていた250ccオフロードバイクだと思いっきり振り回して林道で遊んでいましたが、さすがにリッタークラスのビッグオフだとそんな気にはなれませんでした。でも、実際走ってみるとこのアフリカツインはABSやトルク電子制御を駆使し意外と入りやすいことが分かりました。アクセルをガバッと開けてリアが流れてもとてもコントロールしやすくて、最近のバイクはすごいなと改めて感心させられました。
30kmほど走ったところでぬかるみが酷くなってきたのでここは無理せず引き返すことにしました。バイクがでかいためUターンも容易でなく、どなたかのブログで複数名でこの林道に入った際に路肩にバイクが落ちてしまい、みんなで引き揚げたとの記事も見たことがありました。単独でこんな場所でそんなことになれば命取りです。無理は禁物ですね。

林道から宿に戻ってきました。
バイクがかなり汚れてしまいました。

この後、近くに町までガソリン補給と昼食のついでにコイン洗車で愛車を綺麗にしてあげました。

8日目 屈足湖 ⇒ 富良野 ⇒ 麓郷

本日は富良野に宿泊予定ですが、富良野にも走れそうなフラット林道がいくつかありそうなので、急遽宿を手配し、荷物を預けることにしました。
1本目は、北の国からでも有名な麓郷に向かう林道を発見。麓郷には景観が良さそうな舗装された県道もありますが、県道に並行して布別川沿いに林道が通っているのでこちらを選択。距離にして9kmほどのダートになります。

砂利のダートをどんどん入っていきます。
確かに勾配は殆どなく走りやすい道でした。真ん中ぐらいまで進むと急に通行止めのゲートが。

奥を見に行ってみると、木が生い茂っていて、倒木が道を塞いでおり、全く通れそうな雰囲気ではありませんでした。災害で通れなくなり、そのまま放置して通行止めにしているようです。復旧の目処もなさそうです。
仕方ないので引き返して県道で麓郷まで行くことにしました。

麓郷に到着し、展望台付近からの富良野の眺めです。ラベンダーも見頃はもう少し後になると思いますが、いくらか咲いていました。

麓郷を北上し、2本目の林道を発見。
布礼別林道という道で、原始ケ原の富良野岳登山口に続く林道です。登山口の先は車両は行けなさそうなため折り返して戻ってくることになりますが、往復で10kmほどのダートです。
林道に入ってすぐに超ロングストレートのダートです。先が見えないくらいで、結構なペースで走れました。

途中で布礼別林道の看板があり、写真を撮っていると、茂みからゴソゴソと音が。
まさか熊?と音がする方向を見てみると、野生のタヌキ君が出てきてこちらをじっと見ていました。
写真を撮ろうとすると、ササッと茂みの中に消えていきました。写真撮られるが恥ずかしいのかな?

林道を満喫後、宿に戻りチェックイン。

夕食を外に取りに行き、宿への帰り道に夕暮れの富良野が涼しくて写真を一枚。人通りもまったくなく静かなところでした。

9日目 富良野 ⇒ 十勝岳 ⇒ 旭川

今日の宿泊地は旭川でビジネスホテルを予約済。
富良野から旭川まで距離も大してないのでゆっくり出発し、十勝岳経由で向かいました。

旭川に昼ごろ到着し、昼食に旭川ラーメンを食べ、ホテルのチェックインまでまだ時間があるので旭川にある六花亭の喫茶室でお茶していくことにしました。

ホテルにチェックイン後、夕食がてらに旭川の駅まで散歩してきました。

10日目 旭川 ⇒ 札幌

この日は朝から雨で河川が氾濫するほどの大雨警報が出ています。
本日の宿泊地は札幌のユースホステルを手配しているので、雨の中の移動だけです。
チェックイン予定時間より早めに到着しましたが、ホテルのご厚意によりチェックインさせていただきました。
雨ということで、バイクも屋根のあるガレージに停めさせていただき、本当に感謝です。

11日目 札幌 ⇒ 小樽

北海道最終日です。
17時出航なので2時間前の15時に小樽港に到着しました。

以上、北海道ツーリングレポートでした。

まとめ

今回は前半がキャンプ、後半が宿に宿泊しながら林道でのダートデビューとなりました。
本州の勾配がきつくてタイトなコーナーが続くような林道にビッグアドベンチャーバイクで単独トライするのはかなり抵抗がありましたが、北海道のフラットでコーナーもゆるいような林道なら結構いけることが分かりました。これを機会にまたチャレンジしたいと思います。

また今回の予算はフェリー代なども含めて10万円以下で収まりました。
ガソリン代が高騰しているこの時期にキャンプと安宿をメインに十分安く行けたと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。