これさえあれば無敵!! 大型二種、大型特殊、けん引免許取得のススメ ~50代からの資格取得チャレンジ~
大型免許の最強セットである大型二種、大型特殊、けん引免許取得にチャレンジしました。
この記事では50代になって大型免許を取得した私の経験に基づき、その道のりについて紹介いたします。
大型免許に興味ある方、取ろうと考えている方、取りたいけど踏ん切りがつかない方への参考になれば幸いです。
免許取得を決めた理由
もともと車やバイクが好きだったことや資格取得が趣味であったこともありますが、一番の理由は、50代になりセカンドライフを考えたときに、多様な運転免許はいざとなれば収入を得るための武器として非常に有効だと考えたためです。
おすすめ免許の種類
一つ目は大型二種免許。トラックを運転する場合は一般的な大型免許(一種)があればいいのですが、大型二種免許だとバスの運転が出来ますし、もちろんトラックも運転できます。おまけにタクシーも運転できるので、一種に比べて料金、教習時間が若干増えますが、どうせ取るなら大型二種をお勧めします。
二つ目は大型特殊免許、いわゆる大特です。こちらは工事用車両などの運転が出来ます。ただしあくまでも道路を走行するための免許なので、クレーンなど重機の操作をする場合はそれぞれ個別の資格が必要になるものがありますのでご注意ください。
三つ目はけん引免許。こちらはトレーラーを引く場合に必要な免許です。単車のトラックの場合は必要ありませんが、トレーラーを引く場合は必要になり、あると運送関係の仕事に就く場合は色々と融通が利くかと思います。
因みにこれらの免許で以下のような仕事が出来ます。
①大型二種:トラック、バス、タクシーのドライバー
②大型特殊:工事用用車両、除雪車の運転など
③けん引:トレーラーの運転
上記はほんの一部に過ぎず、他にも色々ありますし、組み合わせで出来る仕事もたくさんあります。
例えば、①+③に加え、危険物乙四免許を取ればタンクローリー車の運転もできますし、①+②+③で工事用特殊自動車を運搬する仕事も出来ます。
これらの免許があれば道路を走行する車両の殆どがカバーできるので、職種選択の範囲が一気に広がりますね。
免許取得までの道のり
【免許取得までの道のり】
(1)準備編
◆ 大型免許ってどこで取ればいいの?
免許を取る手段として、試験場で一発受験するか教習所に通うかの二択になると思います。
私の場合は、練習もしないで一発試験で合格する気がしなかったのと、3種類の免許を同時かつ確実に取得するために教習所を選び、それも効率を考え合宿免許で取得することにしました。
◆ 期間はどれくらいかかるの?
合宿免許教習所に通う期間は、現有免許の種類にもよりますが、私の場合は普通車免許(中型8t限定)所有だったので免許大型二種、大型特殊、けん引の3種類で17日間でした。
教習所を卒業後、住所のある都道府県の免許センターで学科試験にパスすれば即日交付されるので、最短で3週間ぐらいで取得できます。
◆ 費用はどれくらいかかるの?
教習所によって多少違いはありますが、大型二種、大型特殊、けん引の3セットで大体50万円前後だと思います。
結構な額になりますね。
ただし、会社などで雇用保険に加入している方はハローワークにて支給される教育訓練給付金制度というのものがあり、一定の要件を満足すれば20%の給付金が貰えますので、実質40万円ぐらいで取得することが出来ます。
このような制度があることを知らないで教習所に通っている方も意外といるみたいですが、要件を満たす方は支給額も高額なのでこの制度を使わない手はないですよね。
(2)実践編
教習所に入校すると初日は以下のような流れになります。
①入校手続き
②適性検査
視力、聴力、運動能力など運転に必要な状態にあるか簡単な検査があります。
また、大型免許の場合は上記に加え深視力検査というものがあります。これは遠近感、立体感、奥行きを正しく捉えることが出来るかを検査するもので、慣れていないと意外と難しいです。免許交付の際に試験センターでも検査されますが、私の場合は一発でクリア出来ず別室での再検査となりました。
③教習スタート
今回取得する大型二種、大型特殊、けん引の3セットの場合の教習時間
技能:47時間
学科:19時間
◆ 大型特殊
今回の3つの免許のうち、一番容易な免許だと思います。
そのため同時教習でも一番最初の技能教習が大特でした。教習は構内のみで路上教習はありません。
教習はホイールローダーを使うケースが多いと思います。
ホイールローダーの操縦は、ハンドルに付随しているノブを握り、左手のみでグルグル回して操作します。
車体の中部で折れるので内輪差が発生せず、普段乗用車に乗っている方は最初違和感を覚えると思いますが、慣れてくると小回りが効くので扱いやすいです。
ハンドルを回すコツは、ゆっくりと一定のスピードで回し、一定のスピードで戻すと操作しやすいと思います。
あと、クラッチはなくアクセルを踏むと発進しますが、基本的にスピードを出すような乗り物ではないのでローギアで音もうるさいです。また車体にはサスペンションはなく、シートについているのですが、スピードを出すとガタガタと跳ねるので、加速するのを躊躇してしまいます。また、乗用車と同じコースで教習しているとスピードが遅いため周りに気を使いがちですが、ここは気にせずどんと構えて運転すればいいです。
見た目からは運転が難しそうなイメージがありますが、実際に運転してみると意外と簡単で、何回か乗るうちに余裕が出てくると思います。
◆ けん引
次にけん引です。
こちらも構内教習のみで路上はありません。
中型トラック(トラクター)に被けん引車(トレーラー)がくっついた車両を使います。
私の場合、今回の3つの免許のうちで一番苦労しました。
普段乗用車に乗り慣れていて、運転に自信がある人のほうが苦労するように思います。
その理由としては、けん引車は普通車などのけん引していない車(これを単車といいます)とは違った動きをするため、普通車の感覚に慣れてしまっている方は意識的に修正しないといけないためです。
特に後退時は非常に難しいです。
直線的にバックしようにも勝手にトレーラーが曲がりだしてまっすぐ後退できないため常にトレーラの傾きを確認しながら修正しないといけません。その上、修正の方向が普通車とは逆にハンドルを切らないといけないため、頭の中はパニック状態です。
これまで車の運転技術に絶対的な自信を持っていたのですが、なかなか思ったように出来ないず打ちのめされた気分でした。
最も手こずったのが方向転換です。これは直線バックよりはるかに難しいです。
ハンドルを切り始めるタイミングやその量が微妙にずれただけで進入路にうまく入りません。
何度やっても上手く出来ず、泣きそうでした。このような状況では検定に合格する自信が全くありませんでした。
何時間か教習をこなしていくうちに何とかコツをつかむことが出来て無事検定をパスすることが出来ました。やはりこれも慣れだと思います。運転初心者の方が素直な分、コツを掴むのが早いかもしれませんね。
◆ 大型二種
最後にメインの大型二種です。
こちらは構内教習のみでなく、路上教習もあります。
構内教習では、交差点の右左折、路端における停車及び発進、鋭角の通行、隘路(あいろ)への進入、方向変換、縦列駐車、後方間隔を習熟します。
まず最初にバスに乗り込み運転席に座った時の緊張感は、初めての教習所で自動車に乗った時と匹敵するのではないでしょうか。
安全確認、エンジンのかけ方、ドアの開閉とすべてがこれまで経験のないことで新鮮で、運転席からの眺めは乗用車とは全く違った景色です。
バスの場合、乗用車に対してはもちろんですがトラックよりもさらに運転席が前輪よりも前にあるため、交差点や隘路では運転席が道からはみ出している感覚になります。最初は違和感を感じますが、慣れてくると意外と運転しやすいです。
中でも一番難しいのが後方間隔ではないでしょうか?
これは後方にあるポールに後退しながら近づき、車体とポールの間隔が50センチ以内で収まるように停止されるのですが、車体が長い分この距離感がとんでもなく難しく、教習所の教官もこれは慣れている人でも難しいとのことでした。
これも何度か練習して距離感を掴むしかありません。
そして、これらが含まれた構内コースで検定され、パスすれば仮免許が発行され路上教習に移ります。
初めて路上でバスを運転したときの感動は、何とも言えないものがあります。
大型二種はけん引と違って十分楽しめるのではないでしょうか。
全教習が終了すると最後に路上での卒業検定を受検し、合格すれば無事卒業です。
後日住所のある運転免許試験センターに行き、学科試験を受けて合格すると晴れて免許証が交付されます。
まとめ
- 大型免許を取るなら、教習所で大型二種、大型特殊、けん引の最強セットで取得するのがおすすめ!
- 費用を抑えるため、ハローワークにて支給される教育訓練給付金制度を活用すべし!
以上、最後まで記事を読んでいただきありがとうございました。
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